日本人の歯が欧米人より黄色い理由
映画で見る海外俳優など、ニコッと笑ったときに口元から歯が光り素敵な印象がありますよね。
実は、日本人の歯は欧米人より黄色いと言われています。
歯の表面を覆うエナメル質が欧米人に比べて薄いことが原因です。
統計学でも黄色人種である日本人は欧米人よりエナメル質が薄い特性を持つということがわかっています。
具体的な数値を挙げると、エナメル質の厚さは平均で日本人が0.9mm、欧米人が1.1mmと言われており、約0.2mmもの差があります。
なぜ、エナメル質の厚さにここまでの差があるのかには様々な説がありますが、欧米人は昔から肉食でかたいものを食べていたため、自然とエナメル質が厚くなったという説があるようです。
一般的に歯のエナメル質は半透明の色をしているため、厚ければ厚いほど白く見えます。
歯は、表面がエナメル質で覆われており、内側には象牙質(ぞうげしつ)があり、これが歯の主体となっているのが特養です。
象牙質の色は黄色であるため、エナメル質が薄いと必然的に歯が黄色く見えてしまいます。
日本人は美歯意識が欧米人より低い
欧米では美人の条件としてよく“歯が白い”というのが挙げられ、子供のころに矯正治療を行う方が非常に多いです。
歯ブラシなど一般的なケア以外にも、歯石除去やクリーニングを行う方も多く、むしろそれらを行わない大人の方が少ないといわれるほど、歯に対する意識が高くなっています。
また、欧米では歯が汚いと仕事やプライベートで大きなハンディとなることもあるようです。
一方で日本人は歯並びが悪くてもそこまで気にされることはなく、反対に八重歯などはひとつの魅力や個性として捉えられている傾向があります。
こういった美歯意識の低さも、欧米人より歯が黄色くなる原因として考えられるでしょう。
食生活の欧米化が原因になっている場合も
エナメル質が厚ければ厚いほど歯は白く見えるということを説明しましたが、エナメル質は酸で溶けてしまう特徴があり、溶けた場合は二度と復活しないといわれています。
近年、日本人の食生活は昔に比べて欧米化が進んでおり、酸性の高い食品を多く摂取する機会が多くなってきました。
特に最近ではコーヒーを好む方も多く、毎日飲んでいるという人も少なくありません。
色が濃く酸性の飲料であるコーヒーを飲むことで歯がより黄色くなる原因となります。
このように、食生活の欧米化によってエナメル質が徐々に溶けてしまうことが歯の黄ばみの原因になっていると考えられます。