歯が黄ばむ原因・メカニズム
歯のホワイトニングをする前に、まずは歯の黄ばみのメカニズムを知ることが大切です。
歯はなぜ黄ばんでいってしまうのでしょうか?
自分の歯の黄ばみとして考えられる原因を知っておきましょう。歯が黄ばむ原因には、大きく分けて下記の2つがあります。
食べ物・飲み物・煙草などの外部要因
食べ物にはポリフェノールなどが含まれており、唾液の中のタンパク質と合わさると「ステイン」という汚れになり、これが歯の黄ばみの原因となっています。
特に醤油や味噌、ソース、緑黄色野菜、カレー、コーヒーなど、色の濃い調味料や食事、飲み物などにステインは多く含まれているのが特徴です。
また、煙草のヤニはステインよりも高い粘着力を持ち、更に歯を黄ばませてしまう原因となります。
ステインやヤニが歯の黄ばみの原因になる理由は、歯に付着して時間が経つと歯の表面を覆っているエナメル質の中まで浸透してしまうからです。
加齢・抗生物質などの内部要因
歯の構造を説明すると、歯の表面は半透明のエナメル質で覆われており、その内側には象牙質(ぞうげしつ)という歯の主体である硬組織があります。
エナメル質の厚さや象牙質の色には個人差がありますが、歳をとるにつれてだんだん黄ばんでいくのが特徴です。
加齢による歯の黄ばみのメカニズムとしては、歯の表面を覆う半透明のエナメル質が歳をとるにつれて徐々にすり減り薄くなる一方で歯の内部の象牙質は厚くなっていくことが原因とされています。
象牙質は黄色い層となっているため、薄くなったエナメル質の下から象牙質の色が透けて見え、余計に黄ばんでいるように見えてしまうのです。
また、永久歯が形成される7歳頃までの幼児期の間に「テトラサイクリン」という抗生物質を飲んでいたことが原因で、加齢などとは関係なく歯が変色してしまう場合もあります。
テトラサイクリンはマイコプラズマ肺炎などの病気に服用される薬です。
テトラサイクリンが原因となっている歯の黄ばみは、歯肉と歯の境目が帯状に茶色くなる・縞模様になるなどの特徴があります。
神経を抜いた歯が黄ばんでしまう場合も
上記のような要因やメカニズム以外に歯が黄ばむ原因として考えられるのが、虫歯などの治療の一環として神経を抜いた場合です。
歯の神経を抜いてしまうと、象牙質に栄養が届かなくなってしまうため徐々に黄ばんでいってしまいます。
このように、歯が黄ばんでしまう原因にはさまざまなメカニズムがあるということを覚えておきましょう。