普段何気なく飲んでいる甘い飲み物やアルコール類。
歯にどんな影響を与えるか考えながら摂取している人は少ないのでは無いでしょうか?
そこで、「飲み物別の歯に与える影響」について調べましたのでご紹介します。
飲み物は歯にどのような影響を与える?
飲み物が歯に与える影響は大きく分けて3つに分類できます。
①虫歯菌により歯を溶かす
甘い飲み物は歯に虫歯菌を増やします。
虫歯菌が糖を分解するときに出る酸によって歯が溶けてしまうためです。
よって、虫歯菌の代表格である「ミュータンス菌」を抑えることが虫歯予防に繋がっていきます。
どうしても甘い飲み物が飲みたいときは、食後に適度を守って飲むようにしましょう。
②飲み物の酸で歯を溶かす
虫歯と混合しがちですが、虫歯菌では無く飲み物の成分によって歯を溶かすことも。
この現象を「酸蝕(さんしょく)」と言います。
そのため、甘い飲み物でなくても酸性度が高い飲み物には注意が必要です。
飲み物の酸性度は「ph」の単位であらわし「中性」はPh7。それ以上だと「アルカリ性」になり、7以下だと「酸性」になります。
さらにphが5.5以下だと「エナメル質臨界」といって、歯のエナメル質が溶けるリスクが増加します。
甘い飲み物同様、適度な摂取を心がけましょう。
③歯を着色する
飲み物に含まれるポリフェノールはステインと呼ばれる歯の着色汚れの原因なります。
特に赤ワインやコーヒー、緑茶はポリフェノールを多く含む飲み物です。
日常的に好んで飲んでいる人は飲んだ後に水でうがいをする・歯磨きをすることが対策になります。
飲み物別の歯に与える影響
ミネラルウォーター
phは7.0に近く酸性度は高くありません。また、砂糖も含んでいませんので虫歯にもなりにくく着色もしない飲み物です。その為、歯磨きの後などどのタイミングで飲んでも歯への影響はほぼありません。
お茶類(例:麦茶・無糖紅茶・緑茶など)
phは6~5.7ですのでそれほど歯には悪い影響はありません。ただし、紅茶に砂糖を入れるとphは5.5まで下がり歯が溶けるリスクが高まります。
炭酸飲料(例:コーラ・サイダーなど)
炭酸飲料はphが非常に低い飲み物です。
特にコーラは「歯が溶ける飲み物」と言われるだけあり、phが2.2にも。さらに大量の砂糖が入っている為、虫歯リスクも高まります。
また、「ゼロカロリーの炭酸水は虫歯になりにくい」と考えている人が多いようですが、砂糖入りの炭酸飲料と同じくphが低いため歯が溶けるリスクは変わりません。
スポーツドリンク(例:ポカリスエット・アクエリアスなど)
炭酸飲料と同じくphが低く歯を溶かしやすい飲み物です。
特に甘いスポーツドリンクはだらだらと長時間飲み続けるのは控えましょう。
フルーツジュース(例:りんごジュース、ミックスジュースなど)
天然100%のジュースであっても、糖類が含まれます。
また果物はphが低いものが多いので注意が必要です。
特にレモンジュースは酸性の強い飲み物。
甘味が少ないので油断してしまいそうになりますが、摂取量には気を付けましょう。
野菜ジュース
健康に良いと思われがちな野菜ジュースですが、甘いジュースは糖質を多く含んでいる為、虫歯リスクが高いです。
phも3~4と酸性が高い飲み物ですので注意しましょう。
ビール
ph4~5のため、やや注意が必要な飲み物です。
また「アルコールは口内の殺菌作用があるのでは?」と考える人もいますが、殺菌・消毒ができるアルコール度数は70%以上のもの。
そのため、アルコール度数が5~8%のビールでは虫歯菌を減らす効果は期待できません。
ワイン
ワインは、ph4と酸性が高い飲み物です。
また、赤ワインに含まれるポリフェノールは、歯を着色する性質があります。
歯の着色は長年蓄積していき、落としづらくなることも。
飲酒後に歯磨きをするなど、日常的にワインを楽しんでいる方は気を付けましょう。
牛乳・豆乳
phが中性のため、牛乳自体に歯を溶かす性質はありません。
さらに牛乳にはカルシウムが含まれているので歯にも良い影響を与えます。
牛乳だけでなく豆乳も中性の飲み物ですので安心して摂取することが可能です。
ブラックコーヒー
ビールと同じくph5のため、やや注意が必要な飲み物です。
砂糖を入れることで虫歯リスクが高まります。
またコーヒーにも歯を着色する効果があるので、ワイン同様日々のケアが大切です。
以上、いかがでしたでしょうか?
多くの飲み物が歯になんらかの影響を与えます。
できるだけ悪い影響の少ない飲み物を選び、ジュースや炭酸飲料はたまの楽しみとして適度にたしなむのが良いですね。